[ピンク色の子育て(1)]
心理学的には、2歳から3歳の子どもは、自分の心の中に自分でつくった母親の像を確立する時期なのだそうです。「私の心の中の、私がつくった母親」というわけです。これは、子ども自身が勝手にイメージした母親像でありながらも、実は本当の母親を反映していることは言うまでもありません。他の母親を知らないのですから。そしてその母親像が、思春期以降、自分の行動のパターンを決定する一番の基準になるのだそうです。
具体的にはこういうことです。2歳から3歳までの間、子ども自身の中に「召使い的な母親像」をもってしまうと、思春期以降において、「全ての人を召使い的に扱える」と思い込み、「召使い的に扱われることを拒絶する隣人」には敵意を感じ、その隣人を攻撃する人間になってしまうのだそうです。反対に、2歳から3歳までの間、子ども自身の中に「虐待的な母親像」をもってしまうと、思春期以降において、「全ての人が私を虐待する」と思い込み、自分を表現することが出来なくなってしまうのだそうです。
分かりやすいように「召使い母」を子どもの思うままに染まるホワイトに、「虐待母」をかんかんに怒るレッドに置き換えてみます。ホワイトやレッドの母親像を我が子に仕込んでしまうと、大変なことになりますよ、というお話でした。これはもちろん話が分かりやすくなるように極端な例でした。
ならば、どういう「母親像」を子どもの心に植えてやればいいの?という疑問が出てきますね。答えは・・・分かりますね。そう、ご名答。ホワイトとレッドを混ぜた、ピンク色の「母親像」を子どもの心に植えてやればいいのです。日々、褒めたり怒ったりしながら生活すればちゃんと、ピンクの「母親像」を子どもの心に植えてやれるのですよ。だって・・・2歳や3歳ですよ。怒る事いっぱいあるでしょ?そんな時は溜めずに怒っちゃってくださいね。そして時には可愛いことや褒めてやりたいこともありますよね。そんなときは抱きしめて褒めてやってください。はい、ピンクの母親像の出来上がり!
ここからが一番大事です。お母さま自身が「もし私の中の母親像がホワイト」と分析できたなら、「隣人は召使いではない」と修正すれば、人間付き合いがそこそこ出来るようになって、人生幸せになれるのだそうです。お母さま自身が「もし私の中の母親像がレッド」と分析できたなら、「隣人は虐待者ばかりではない」と修正すれば、人間付き合いがそこそこ出来るようになって、人生幸せになれるのだそうです。これは思春期の青年にはできないことで、大人になってこそ、頑張ればできることなのだそうです。ぱぱさんはただいま修正中。
(この文章は当初、「虐待母」をブラックと表現し、ホワイトとブラックを合わせたグレーが望ましいという表現でしたが、再掲時にホワイトとレッドに書き換えました。)